犬のように飴玉を待って、口を開けば閉じた鋏が舌に当たる。ひんやりとした金属の味がゆっくりと喉の奥まで近づいて、嗚咽する瞬間に出て行った。目を開けられずにいると、呼吸の前でかしゃんと鋏を閉じる音がして、ぼくを予期させる。痛みには誤差があって…
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